冬は気温や湿度が低いうえに、エアコンの使用 によりさらに湿度の低下を招いています。 肌が乾いてカサカサしたり、かゆみが出たり、 乾燥肌トラブルに悩む方も多いのではないでしょうか。 冬の乾燥肌トラブルは、なかなか治りにくく、 冬の間ずっと悩みを抱えたままの方が多いようです。 肌トラブルを繰り返さないようにしっかりケア を行い、肌の細胞を元気に保ちましょう。 ☆★☆*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*★☆★ 肌トラブルの原因 ☆★☆*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*★☆★ 健康な肌は、表皮の外側にある角質層が水分を しっかり保ち、さらに外側の皮脂膜が肌の潤い をキープすることで、外の刺激から肌を守っています。 しかし、一度このバリア機能が低下すると、 刺激を受けやすくなり、肌あれ、ひび、あかぎ れ、かゆみなどの肌トラブルが起きやすくなってしまうのです。 冬は、寒さと乾燥が肌のバリア機能を低下させ てしまいます。また、乾燥以外にも、寒さによ る血行不良、ストレス、栄養の偏り、睡眠不 足、喫煙、過労、加齢などもバリア機能を低下 させる原因になります。30歳を過ぎた頃から、 皮脂量は急激に下降線をたどるため、 年齢とともにケアが必要になります。 その他にも、今の日本人は清潔好きで、入浴時 に肌を洗い過ぎることも乾燥肌トラブルの一因 になっていると考えられています。 ☆★☆*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*★☆★ 乾燥による肌トラブル ☆★☆*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*★☆★ <すねの粉ふき肌> 皮膚の表面が乾燥してカサカサし、白く粉をふいた状態になります。 悪化すると肌に亀裂が入ってひび割れてしまいます。 <ひび、あかぎれ> 乾燥に加えて寒さや、水仕事により手や指の 血行が悪くなり、皮膚の表面に亀裂が入った状態です。 赤くただれたり、強いかゆみも起こります。 一般的に、皮膚が割れる症状で軽いものを 「ひび」、深く割れて赤い内部が見えたり、 出血や炎症が起きているものを「あかぎれ」と呼びます。 <手あれ> 手の皮脂が減少して、バリア機能が低下し、 手や指に炎症ができた状態です。 進行するとひびやあかぎれへと症状が進む場合が多くあります。 <かゆみ> 肌のバリア機能が低下すると、肌は敏感にな り、少しの刺激でもかゆみを感じやすくなります。 かくことで肌を傷つけ、症状悪化を招き、かゆ みが治まらない悪循環のサイクルが生まれます。 ☆★☆*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*★☆★ 肌トラブルの予防 ☆★☆*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*★☆★ <暖房使用時のポイント> ●エアコン、ストーブ、電気こたつ、電気毛布などの使用は最低限にとどめる ●加湿器を併用して、部屋の湿度を適度に保つ ●洗濯物を部屋干しすると適度に加湿され省エネにもなる <肌着のポイント> ●ウールやナイロン製のものは避けて、木綿や絹製のものにする ●肌を締めつけない、ゆったりしたものを選ぶ ●脱ぎ着する時は、肌に強く擦れないよう注意する ●柔軟剤や漂白剤の使用は避ける <入浴時の注意> ●石鹸類を過度に使うと、皮脂が失われすぎる場合があるので適度に使う ●石鹸類はアルカリ性のものは避け、肌にやさしい弱酸性のものを選ぶ ●ゴシゴシ洗いすぎると角層が剥がれてしまうため、なでるようにやさしく洗う ●湯温が高いほど皮脂が失われるため、ぬるめの湯にする ●風呂上がりにはすぐに保湿する <食事のポイント> アルコール類や香辛料、熱い料理などは、 血管を広げてかゆみを引き起こす原因になる場合があります。 なるべく控えるようにしましょう。 極端なダイエットや偏食はやめて、栄養バラン スのとれた食事を心がけます。 豆類・鶏卵・野菜類・果実類・漬物類・きのこ 類などを食べ、ビタミンA、Eを積極的に取るとよいでしょう ●各種ビタミンと肌における主なはたらき ・ビタミンA(β-カロテン)…肌荒れ防止、皮膚の免疫機能の維持 ・ビタミンB群…皮膚の新陳代謝促進、発育促進 ・ビタミンC…コラーゲンの生成 ・ビタミンE…皮膚の血液循環改善 <毎日の暮らしで予防> 肌の代謝を低下させないように、適度な運動と 休養、そして十分な睡眠をとって規則正しい生活をすることが基本です。 寝不足を避けて、疲労をためないように注意しましょう。