歯周病菌、その名前を聞いたことはあるかと思います。
しかし、歯周病菌とは何なのでしょうか。
私たちの口腔内に潜む細菌がもたらす影響について考えてみました。
歯周病菌とは、主にPg菌や嫌気性菌などが含まれます。
これらの細菌は空気を嫌い、血液を好むといった特性を持っています。また、ねばっこい性質や特有の臭いもあるとされています。
住処として、歯と歯の間、歯と歯肉の境目、歯周ポケットと呼ばれる溝、舌のヒダの中などに潜んでいます。
なぜ彼らはこれらの場所に潜んでいるのでしょうか?それは、空気が苦手だからです。
歯周病菌は、歯ぐきの出血や歯肉炎といった症状を引き起こします。そして口腔内の組織を破壊し、進行すると歯肉が赤く腫れ膿を出します。鈍い痛みも出てきます。
さらに歯周病が進むと、支えている骨を溶かし歯が揺れる状態にまで進行します。最終的には歯は体にとって不要なものとなり、抜歯を余儀なくされる、又は自然に抜けるといったことになります。このようなプロセスを通じて歯周病は口の中で進行します。
又 それだけではとどまらず、身体の中に侵入した歯周病菌は、アルツハイマー型認知症 脳血管疾患 心疾患 糖尿病 骨粗鬆症 リウマチ 腎疾患 がん 早産 ・・・あげたらきりが無いのですがそれら全身の大きな病気の要因となって繋がっています。
嫌ですねえ。。。
歯医者に勤務していた時の話をしますね。
「歯がぐらぐらになってきた」といった相談を受け、話を聞いていると、その方のパートナーも同じ悩みを抱えていることがよくありました。
例えば、インプラントを希望される男性が来院されると、後日その方の奥さんもインプラントを入れたいと来られることがありました。
又、入れ歯が都合悪く、入歯の調整に午前中は旦那さん、午後からは奥さんが調整に来られるといった、夫婦共に入歯を入れている方も少なくありません。食事中、この食べ物は自分の入れ歯にとって都合いいだの悪いだのと、意見が分かれ夫婦げんかが始まると、・・入れ歯調整中に奥さんがぼやいてました。
歯に関する悩みを共有していることは、共通の話題として会話がはずみ夫婦の関係性が深まるといった面があるかも?とぼんやり思いながら聞いていました。
歯周病菌には感染性があります。口腔内には300~700種類もの菌が存在し、歯みがきを熱心に行っている人でさえ、1千億もの菌が口の中に存在しています。その中には善玉菌もあれば、悪玉菌も存在します。歯周病が進行している場合、口腔内には歯周病菌が増加している傾向があります。
これが意味するところは、長いキスや、共有の食器を使うことで菌がパートナー間で移動するということです。
したがって、口腔ケアは自分自身だけでなく、大切なパートナーや家族の健康を守る手段とも言えるのです。
そのように考えると、口腔内の健康は個人だけでなく、パートナーとの関係や家族に影響を及ぼす重要な要素であると言えるのではないでしょうか?
歯周病菌の感染性を意識しながら、日々の口腔ケアを行うことは、健康な口腔環境を維持し、大切な人との関係を守る手助けとなることでしょう。
歯周病菌の感染性について、ぜひ頭の片隅に留めていただけたら幸いです。
口腔内の健康を通じて、より豊かな人間関係を築いていきましょう。
#歯周病菌
#口腔ケア