オトナの食育
野菜で元気だより
CATEGORY:Food
2020.3.13更新

みなさん、こんにちは。
フードコーディネーターの吉田千佳です。
京都で「料理と暮らしBran※」を主宰しています。
Bran※では「いつも野菜がある食卓」「野菜で人をつなぐごはん」を提案し、料理のレシピ提供やレッスンをしています。

このコラムは、野菜を身近に、上手に、たくさん食べてほしいなぁという思いで始まり、スタートから1年半になりました。今回で6回目。あっという間に最終回です。

私が住む京都は、観光都市です。
いつも外国人で異常に混雑していましたが、新型コロナウイルスの影響で、本当に閑散としています。外からの影響を受け続けていた産業の現状を目の当たりにします。
それは、人の体も同じこと。
外敵に左右されない免疫力・体力が必要だと感じます。

わが家の次男はこの冬、高校受験をしました。風邪やインフルエンザにかかることもなく、当日、元気に受験に望めました。
それは、当たり前ではなく、日々の積み重ねだったと実感できます。どこの親御さんもいっしょだと思いますが、食べるものや睡眠などできる限り、私も気を付けてきました。
勉強は本人次第ですが、サポートは親の役目です。希望していたところへ合格することができ、わが家に春が来ました。

日ごろから、食べるものや生活習慣、ケアなど、カラダの内側からも外側からも、ウイルスや疲れなどにも対処できるカラダづくりが大切だと改めて気づかされます。

 

最終回のテーマは、野菜は、ヒトの免疫力のベースになる!

ちまたで流行っている乳酸菌飲料やサプリなどは、一切、使っていない息子たちですが、インフルエンザにもかかりませんし、風邪もほとんどひきません。学校を休むことはありません。

ただ、受験期の次男は、とにかくイライラしていて、便秘をしたり、学校でおなかが痛くなったり、ストレスで胃腸も悲鳴を上げたようですが、受験が終わったとたんに、いつもの快調さを取り戻せたみたいです。

小さいころから気を付けているのは、野菜が多めにある食卓にしているだけです。
サラダは年中たっぷりと。
冬場は、野菜入りの汁物や煮物を毎日メニューに入れています。
味噌汁、スープ、煮物、鍋ものなど、お手軽なものです。

わが家の野菜を使った、簡単で、すぐにおうちで作れる料理は、自宅や出張レッスンにて、その内容をお伝えしています。

 

こんな、わが家のいつものことがちゃんと立証されている記事があります。
▶︎http://www.kyosuiren.or.jp/kenkonavi/kenko03.html

抜粋すると、
国立がんセンターが推奨する「がんを防ぎ、免疫力を高める5つの食材」に野菜が入っています。

①主食は白米よりも胚芽米や玄米
②良質な食物繊維。海藻ときのこ類
③まるごと食べる煮干しや干しエビなどの小魚
④みそ、納豆、キムチ、チーズ、ヨーグルトなどの発酵食品
⑤定番の緑黄色野菜

ビックリ!!わが家の食卓そのものやん!
私も、分づき米を食べたり、みそは手づくりしていたり、だしは煮干しと昆布でとったりしていますし、納豆やキムチ、チーズ、ヨーグルトもいつも冷蔵庫に買い置きしています。

何より、大きな気づきは、私は、ライフワークで、これを実践していたのです。

 

私のライフワークは、米ぬかふりかけ~糠ノ助~づくりです。

玄米を精米して、ごはんを炊き、米ぬかは、煮干し、かつお節、ごま、青のり、昆布を入れてふりかけにしています。

10数年続けている「ふりかけ教室」では、米ぬかをふりかけにする工程で、シンプルな食事を提案しています。
ふりかけごはんに、煮干しと昆布でとったおだしでお味噌汁と、野菜の小鉢をつけて、いただきますをしています。

さらに、デザートには、糠きなこをヨーグルトにかけて提供しているので、完璧だ!と、気づいちゃいました(笑)
子を思う親として作ったらそうなっただけなんですけどね。
(教室や活動の詳細は、公式HPへ)

 

野菜は、腸を活発に動かしてくれるから、カラダが整うのです

このコラムでは、毎回、私が実践していて、教室や出張料理などでもおススメしている野菜を食べるコツをお伝えしてきました。野菜をたっぷり、飽きずに無理なく食べるには。。。

季節の野菜に目を向けて、野菜を中心に献立を組む。
ごはんと汁物。そして、肉や魚と野菜を合わせたシンプルな料理。
調味料はシンプルなものを選んで、野菜を加熱しすぎない。
素材の味や食感を大切に。

そんなコツを盛り込んだ、お手軽に取り入れられるレシピを、各回で提案してきました。

野菜をたっぷりとった日の翌日は、お通じがとても良くなります。
これは、野菜に入っている食物繊維やビタミン類が、腸を動かしてくれるおかげです。
腸は第二の脳といわれるぐらい、人間のカラダにとって大切な臓器なので、きちんと整えることが大事です。
腸が整うと、血液も肌も整います。だから、調子がよくなるのです。

 

家族が本来の自分にスッと戻れる食卓が理想です

子どもが大きくなると、それぞれのスケジュールで動くので、なかなかいっしょに食卓を囲むことができなくなります。
でも、週末などはできるだけ、時間を合わせたり、みんなで囲んで、ゆっくりと食べることができるメニューにして、会話を楽しむようにしています。

最近、20歳の長男が「やっぱ、家のメシはうまいなぁ」って、よく言います。
大学生で、外食が多いからですが、食べ慣れているからです(笑)
でも、家のごはんは、落ちつくのかなぁ。っと、母はちょっとうれしいのです(笑)

私は、本当の食の贅沢とはお金をかけることではなく、食材そのものにこだわり、シンプルに食べることだと思っています。
どんなに外食が続いても、乱れた食生活を送る日々があっても、家で、ご飯とみそ汁、野菜の入った簡単なおかずを食べたら、ほっこりしますよね。

おうちの食卓は、そんな場でありたいと思うのです。
家族の食のリセットです。
そして、家族のコミュニケーションが真ん中です。

野菜を多めにしたシンプルな食卓は、家族のココロとカラダの両方を健やかにしてくれます。
ぜひ、野菜のチカラを借りて、いったん落ち着かせて、明日へのパワーに変えてあげて下さい!

6回にわたるコラムを読んでいただき、本当にありがとうございました。
みなさんと、そのまわりの方たちに、野菜のある笑顔の食卓が続きますように!
いつか、どこかで、みなさんとお会いできるチャンスが来ますように♡

 
 

 

提案レシピ「和風トマト鍋」

 

 

ラストレシピは、お鍋です。一風変わったトマト鍋はいかがでしょうか?
わが家で、冬から春先にかけて、よく登場する「和風トマト鍋」です。
息子たちも大好きなメニューです。

“カットトマト缶を使って作る、シンプルであっさりとした変わり鍋です。
おろしにんにくを加えながら、パンチのある食べ方もできるのできます。
〆のリゾットが具材の旨みが凝縮されていて、ご褒美感もバッチリです。

アサリと鶏肉とトマトのお出汁は旨みの相乗効果を生み出すので、新鮮なアサリを見つけたら、ぜひ、お試しください。

野菜は、水炊きと変わらない材料でたっぷり取れますし、市販の鍋のモトよりも経済的ですよ!
小松菜としめじは絶対に入れてほしい野菜です。

 

 

【材料】(4人分)
トマト缶(カットトマト・オーガニックのものがおススメです):1缶
にんにく(パウダーも可・):2片(みじん切りと、すりおろし)
水:1000cc
アサリ:200g(砂出しして、洗っておく)
鶏モモ肉:1~2枚(一口大に切っておく)
小松菜:1束(4~5センチに切っておく)
白ネギ:1本(斜め薄切りにしておく)
白菜:1/8カット(4~5センチに切っておく)
しめじ:1パック(ほぐしておく)
えのき:1パック(長さを半分にカット)
オリーブオイル:適宜
塩(ハーブソルト):少々
黒こしょう:少々
酒:少々

ごはん:適宜
とろけるチーズ:適宜
パセリ:適宜(みじん切り)

【作り方】
①野菜はすべて切っておく。
②鍋にオリーブオイルとにんにくのみじん切りを入れて、弱火で炒め、香りが出たら、鶏もも肉をこんがりと焼く。
③焼き色がついたら、水とトマト缶と酒少々を入れて全体を混ぜて、沸騰させる。
④1~2分煮て、フツフツしたら、アサリと小松菜の葉以外を入れて煮る。
⑤火が通れば、アサリと小松菜の葉を入れ、アサリが開くまで煮て、ハーブ塩と黒コショウで味を調えたら完成。
⑥汁ごと取り分けて、おろしにんにくと、きざんだパセリを入れながらどうぞ。
⑦具を引き上げた後は、ご飯を入れて、とろけるチーズ、パセリをのせて、リゾットで!

※味に深みが足りないと思ったら、コンソメを少し加えるとコクが出ます。

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